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『カビ、におわずとも脳にストレス…杏林大の実験で判明』

 梅雨時に発生しやすいカビのにおいは、それに慣れてほとんど感じなくなっても脳にストレスを与えていることが、杏林大学医学部精神神経科の古賀良彦教授らの実験でわかった。

 高温多湿の時期には、カーテンやソファなど布につくカビからもにおいが出やすい。研究チームは「長時間過ごす居間などで、自覚はなくても、くつろいだ気分が妨げられている可能性がある」としている。

 実験は、成人男女10人に、カビのにおいをつけた水と、無臭の蒸留水の入った試験管を、くつろいだ状態で30分間かいでもらい、脳波を記録した。人間は、同じにおいをかぎ続けると数分で慣れ、カビの場合でも、ほとんど自覚しなくなるとされる。しかし、実験の結果、カビ臭をかいだ時は、脳のリラックス度を示すアルファ波の出る割合が、参加したほぼ全員で、約3分の2まで減った。蒸留水ではほとんど変化がなかった。

 古賀教授は「自覚がなくても、脳はにおいに影響を受けていることが明らか。逆に良い香りなら、ほのかでも緊張をほぐすのに効果があるのではないか」と話している。(読売新聞)

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