サイボーグ医療『脳深部刺激療法』で強迫性障害を治す!?
2005年12月12日 強迫性障害の克服法 コメント (2)この前の土曜日(12/10)、BSドキュメンタリー「立花隆が探る・シリーズ・サイボーグ医療の時代」脳の調整(22:10〜23:00 NHK衛星第一)というテレビ番組を見た(下記参照)。
“サイボーグ医療”、“脳の調整”という見出しに惹かれて何気に見たんだけど、アメリカで研究が進んでいるパーキンソン病の最新治療法『脳深部刺激療法』を取り上げていて、それは、意外にも、うつ病にも効果があるそうだ。
脳深部刺激療法で、“悲しみの中枢”と言われている脳内の「CG25」という部分を電気で刺激することによって(刺激装置(微小電極)を脳深部の神経核に植込む手術をするらしい)、重症の うつ病患者の11人中8人が劇的に回復したそうだ。そして、この療法は、強迫性障害にも応用が効くと考えられているそうだ。しかも、この療法は、かつて行われていた恐ろしい(?)前部前頭葉切除術『ロボトミー』(詳細は下記参照)のように人格等まで変えてしまうようなことが無いように度合いが調整でき、また、元の状態に戻すことも可能らしい。手術時間も短く、朝 開始すれば お昼には終わるそうだ(4時間程度)。
まだまだ、研究の段階で、倫理的な問題とかもあり、実際に、日本で うつ病や強迫の治療法として取り入れられるまでには かなり時間がかかりそうだけど、アメリカでは、脳神経工学等の研究が急速に進んでいるようなので、強迫を抱えていても あまり悲観的にならずに、希望を持ち続けたいと思う。
■ロボトミー(前部前頭葉切除術)
1935年、モニスがロボトミーの基本を考案。
当時は明確な治療方法がなく治りにくいとされていた「うつ病」や「不安神経症」の患者に対して、この外科的治療法を実施して劇的効果が得られたと発表した。
後に この術式はアメリカで改良され、第2次大戦後には精神分裂病の患者に対して盛んに行われていた。当時はまだ精神分裂病など脳に対して効果を示す薬が開発されていなかったこともあり、ロボトミーは画期的な治療法として世界中で広く用いられていた。
ロボトミーを受けた患者は性格・感情において顕著な変化を示す事となる。楽天的で空虚な爽快感を抱いたり、多弁で下らないことを言いつづけるといった例をはじめ、生活態度に節度がなくなり反社会的犯罪行為を行う者などその変化は多岐にわたる。
最も有名な例は、意欲が乏しくなり外界のできごとに対して無関心・無頓着になるというものだ。
昔の映画などで見かける、頭に包帯を巻き精神病院の片隅で呆然とたたずんでいる患者は、このロボトミー手術を受けた姿を象徴していると言われている。
しかし前頭葉の切除に治療としての理論的な裏づけがなく、外科的手段で脳を故意に傷つけるという行為が人道上好ましくないという点から、1970年代以降はロボトミー手術はほとんど行われていない。
■BSドキュメンタリー「立花隆が探る・シリーズ・サイボーグ医療の時代」第2回 脳をどこまで変えるのか
(12/10(土)22:10〜23:00 NHK衛星第一 再放送 1/19(木)21:00〜21:50 NHK衛星ハイビジョン)
“サイボーグ”―――機械の体と人間の脳が融合したSFの世界で長年語られてきた存在である。
今、この”サイボーグ”が現実になり始め、人類にとって産業革命に匹敵する新たな革命が訪れようとしている。
人類に革命をもたらすといわれるサイボーグ技術の現状と課題を、東京大学の特認教授に就任した立花隆氏が最先端の科学者の現場から読み解く。
“サイボーグ”の技術として、今、爆発的に研究・開発領域が拡大している脳神経工学。ここ数年、急速に発展した脳科学に、ITとロボット技術が融合した新しい科学である。脳とコンピューターを直結し、人間の“意図”で機械を動かしたり、機械から感覚などの情報を、脳へ直接入れるという、人間と機械が融合した世界を実現するものだ。
機械の腕、機械の目など機械のの体がすでに実現。そこにはさまざまな技術のブレイクスルーがある。
また、サイボーグ医療は、脳を器械で調整することにも踏み込んでいる。
これらの技術による医療は人類をどこへ導くのか。脳科学を長年取材を続けてきた立花隆氏は、この驚異的進歩は、人類の誕生以来築き上げてきた「肉体と精神」の概念を根本から突き崩し、産業革命に匹敵する“サイボーグ医療革命”をもたらすと感じている。
サイボーグ医療でヒトは、社会はどう変わるのか。世界の最前線を、立花氏の研究者への徹底取材によって明らかにして行く。
■東京大学 立花隆ゼミ ホームページ『SCI』http://matsuda.c.u-tokyo.ac.jp/sci/
(番組で紹介した技術のより詳しい情報が東京大学 立花隆さんとゼミの学生さんによるホームページに掲載されています。)
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<本日の番組の紹介>
■『BS世界のドキュメンタリー』(21:10〜22:00 NHK衛星第一)
「10代のうつ病患者たち・カナダからの報告」〜2004年 カナダ NFB制作
症状が改善した3人と専門家のインタビュー▽正しい知識の必要性ほか
日本では子どもの8人に1人がうつ予備軍だという推計が登場し関心が高まっている。この番組は10代の男子の8人に1人・女子の4人に1人がうつに苦しんでいるとの統計が出ているカナダで、カウンセリング治療などによって症状が改善した3人のケースを患者本人と専門家のインタビューで検証したドキュメンタリーである。うつ病が青少年に極めて多い症例であるが適切な治療を続ければ日常生活が可能であること、そのために家族や学校、社会全体がうつ病に対する正しい認識を持つことが必要だと訴えている。
“サイボーグ医療”、“脳の調整”という見出しに惹かれて何気に見たんだけど、アメリカで研究が進んでいるパーキンソン病の最新治療法『脳深部刺激療法』を取り上げていて、それは、意外にも、うつ病にも効果があるそうだ。
脳深部刺激療法で、“悲しみの中枢”と言われている脳内の「CG25」という部分を電気で刺激することによって(刺激装置(微小電極)を脳深部の神経核に植込む手術をするらしい)、重症の うつ病患者の11人中8人が劇的に回復したそうだ。そして、この療法は、強迫性障害にも応用が効くと考えられているそうだ。しかも、この療法は、かつて行われていた恐ろしい(?)前部前頭葉切除術『ロボトミー』(詳細は下記参照)のように人格等まで変えてしまうようなことが無いように度合いが調整でき、また、元の状態に戻すことも可能らしい。手術時間も短く、朝 開始すれば お昼には終わるそうだ(4時間程度)。
まだまだ、研究の段階で、倫理的な問題とかもあり、実際に、日本で うつ病や強迫の治療法として取り入れられるまでには かなり時間がかかりそうだけど、アメリカでは、脳神経工学等の研究が急速に進んでいるようなので、強迫を抱えていても あまり悲観的にならずに、希望を持ち続けたいと思う。
■ロボトミー(前部前頭葉切除術)
1935年、モニスがロボトミーの基本を考案。
当時は明確な治療方法がなく治りにくいとされていた「うつ病」や「不安神経症」の患者に対して、この外科的治療法を実施して劇的効果が得られたと発表した。
後に この術式はアメリカで改良され、第2次大戦後には精神分裂病の患者に対して盛んに行われていた。当時はまだ精神分裂病など脳に対して効果を示す薬が開発されていなかったこともあり、ロボトミーは画期的な治療法として世界中で広く用いられていた。
ロボトミーを受けた患者は性格・感情において顕著な変化を示す事となる。楽天的で空虚な爽快感を抱いたり、多弁で下らないことを言いつづけるといった例をはじめ、生活態度に節度がなくなり反社会的犯罪行為を行う者などその変化は多岐にわたる。
最も有名な例は、意欲が乏しくなり外界のできごとに対して無関心・無頓着になるというものだ。
昔の映画などで見かける、頭に包帯を巻き精神病院の片隅で呆然とたたずんでいる患者は、このロボトミー手術を受けた姿を象徴していると言われている。
しかし前頭葉の切除に治療としての理論的な裏づけがなく、外科的手段で脳を故意に傷つけるという行為が人道上好ましくないという点から、1970年代以降はロボトミー手術はほとんど行われていない。
■BSドキュメンタリー「立花隆が探る・シリーズ・サイボーグ医療の時代」第2回 脳をどこまで変えるのか
(12/10(土)22:10〜23:00 NHK衛星第一 再放送 1/19(木)21:00〜21:50 NHK衛星ハイビジョン)
“サイボーグ”―――機械の体と人間の脳が融合したSFの世界で長年語られてきた存在である。
今、この”サイボーグ”が現実になり始め、人類にとって産業革命に匹敵する新たな革命が訪れようとしている。
人類に革命をもたらすといわれるサイボーグ技術の現状と課題を、東京大学の特認教授に就任した立花隆氏が最先端の科学者の現場から読み解く。
“サイボーグ”の技術として、今、爆発的に研究・開発領域が拡大している脳神経工学。ここ数年、急速に発展した脳科学に、ITとロボット技術が融合した新しい科学である。脳とコンピューターを直結し、人間の“意図”で機械を動かしたり、機械から感覚などの情報を、脳へ直接入れるという、人間と機械が融合した世界を実現するものだ。
機械の腕、機械の目など機械のの体がすでに実現。そこにはさまざまな技術のブレイクスルーがある。
また、サイボーグ医療は、脳を器械で調整することにも踏み込んでいる。
これらの技術による医療は人類をどこへ導くのか。脳科学を長年取材を続けてきた立花隆氏は、この驚異的進歩は、人類の誕生以来築き上げてきた「肉体と精神」の概念を根本から突き崩し、産業革命に匹敵する“サイボーグ医療革命”をもたらすと感じている。
サイボーグ医療でヒトは、社会はどう変わるのか。世界の最前線を、立花氏の研究者への徹底取材によって明らかにして行く。
■東京大学 立花隆ゼミ ホームページ『SCI』http://matsuda.c.u-tokyo.ac.jp/sci/
(番組で紹介した技術のより詳しい情報が東京大学 立花隆さんとゼミの学生さんによるホームページに掲載されています。)
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<本日の番組の紹介>
■『BS世界のドキュメンタリー』(21:10〜22:00 NHK衛星第一)
「10代のうつ病患者たち・カナダからの報告」〜2004年 カナダ NFB制作
症状が改善した3人と専門家のインタビュー▽正しい知識の必要性ほか
日本では子どもの8人に1人がうつ予備軍だという推計が登場し関心が高まっている。この番組は10代の男子の8人に1人・女子の4人に1人がうつに苦しんでいるとの統計が出ているカナダで、カウンセリング治療などによって症状が改善した3人のケースを患者本人と専門家のインタビューで検証したドキュメンタリーである。うつ病が青少年に極めて多い症例であるが適切な治療を続ければ日常生活が可能であること、そのために家族や学校、社会全体がうつ病に対する正しい認識を持つことが必要だと訴えている。
コメント
私はうつだけど、強迫性障害なのかな・・?
うつ亜紀日記という名前なのでまた覗いて下さい。
はじめまして^^
早速、日記を拝見させて頂きましたが、症状が分かりませんでした…
ご自分の どんな症状が強迫性障害だと思いますか?